ラストラン

３０年来の付き合いがある先輩選手が昨日引退した。ＡＥＣ前の道路を真っ暗闇の早朝からヨダレを垂らして走った仲間。

今走行会で楽しく走るコースは苦痛の道で地獄の時間だった。心臓は破裂しそうに最大心拍数をたたき出し、筋肉は乳酸で一杯、他人の体のように意思が通じない。真冬の道路は凍りつき、車のライトだけを信じて下を向いて走る。シューズカバーなど無い足は感覚麻痺、鼓膜が痛くて脳みそが飛び出しそうな感覚。　体中の穴から内臓が飛び出そうな気分の悪さ。　それが彼の先輩達との思い出。

そういえば、結婚式や忘年会で披露する馬鹿馬鹿しい裸踊りを何日もかけて真剣に練習したこともありましたね。酒の席で教育された躾はとても役立ちました。気配りができない後輩を助けてくれてありがとうございました。落車で寝たきりの病床にも見舞いに来てくれてありがとうございました。　もしかして練習以外の付き合いの方が多かったかな？

お互い決して素質があったわけじゃないけど、怪我に耐え、苦痛に耐えてここまで頑張って来られたことに敬意を表します。

これからどういう道で生きていくのかまだ聞いてはいないけど、ラストランのゴール後に労ってくれた人たちが支えてくれると思います。ようやく人生を折り返したところ。これからのご活躍を期待します。

長い間お疲れ様でした。