愛好会記録会
2024年8月28日 水曜日
「愛好会記録会」自転車愛好者が集うなんだか楽しそうな記録会。
実は「愛好会」とは名ばかりで競輪選手を目指す若者が、人生を賭け死に物狂いで練習する会。プロ試験前の長崎・佐賀合同での予行記録測定会だった。和やかな雰囲気など無い。
自分の頃を思い出すと今でも吐き気がするほど辛い期間だった。先は見えず、周囲とは時間も生活も隔離された別世界。同級生らと遊ぶことも一切無く、毎日ひたすら早朝から夜まで練習。
愛好会のメンバー中、殆どは夢を諦め涙と共に辞めていくが、親に食わせてもらい肩身の狭い思いで何年も浪人して努力の末に夢を掴む者もいる。
昨日はそんな連中の鬼気迫る記録会だったので、ストップウォッチ持参で観戦した。微妙なタイムだったアマチュア(プロ玉なので区別する呼び名)達に笑顔はない。よく分かるぞ、その胸の内。
特別参加の地元高校生でもプロ志望者らは受験仕様の機材で走るが、ギアは回せずディスクホイールの様なタイムは出ない。ましてやクロモリフレームに乗り替えたら更にタイムダウン。これが今の実力だ。
機材に助けられた走りとの違いをまざまざと感じただろうが、ここで心がへし折れたら夢は終わりだ。でもこれから本気でやれたら未来を変えることはできる。
肉体と精神の限界に挑戦する人生初の試練だ。思い残すこと無いよう頑張ってみろ。
インターハイ観戦
2024年7月30日 火曜日
小倉メディアドームでのインターハイ。全トラック種目を観戦してきた。7月の猛暑にエアコンが効いたドームは最高。
3月に選抜大会を見ていたので、有力選手の名前も多少分かっていてその時よりも楽しめた。選手が多い分、チームジャージを覚えるのが大変だけど。
選抜大会は春先という事もあり、冬場も頑張って練習した1、2年生が活躍するけど、夏には大活躍する新1年生もいる。数か月前は中学生だったのに! ちょっと伸び悩んだかな?という2年生は、迫って来るその子らにあっという間に追い越されていた。
各種目通じて目を引くのは積極的な走りをする選手。何度追いつかれてもまた逃げるような選手は、展開の上手下手はあるけど面白くて応援したくなる。
T.T種目もペース配分があり、パーシュートのゴール寸前できっちり逆転とか上手いなあ。俺にはできなかったから敬服する。
ゲームレースではとにかく逃げる選手と、コバンザメのように追走し殆ど先頭を引かない選手もいる。いずれも自分らしいレースだろうけど、攻めるレースをする選手を見る方が面白い。
自転車競技は勝ち負けもだが、勝ち方が重視される競技。男らしい走りを貫いて負けた選手が悔し泣きしたり、クレバーな戦術で勝って喜ぶ選手がいたり。どれもこれも見飽きない。
ただ、目先だけを見ている選手と、数年先のプロでの活躍に目標を置いている選手がいるのは事実。当然日頃のトレーニングからその準備は進めているようです。
今回優勝目前で色気を出して勇気と力を出せなかった選手がいたが、その重い悔いを国スポで晴らせるかな?成長を楽しみにしています。
ツールドおきなわツアー
2024年7月18日 木曜日
今年もツールドおきなわツアーを組んで参加することになりました。
本番は11月10日。各自の目標レースを決めてその練習を積んでいく。これが最後のレースになる人もいるかもしれないし、毎度十分な練習をして参加できるとは限らないので、今に全力を投じてもらう。
これから10月一杯までは年間で一番厳しい練習になる時期。暑さと疲れに耐えられるよう食事と睡眠はしっかりとってくださいね。
AECのツールドおきなわツアーで参加したいという方は早めにご連絡ください。1次募集は7月20日まで、2次募集は7月31日まで受け付けています。
佐世保でクリテ?
2024年5月14日 火曜日
今年の初め頃、某ルートより「佐世保でレースイベントをやるならどこでできるか?」の様な話があり「自転車レースに理解がある自治体でもないのに50年後の話だろ」くらいの気持ちで軽く聞いていた。
それがなんと!来年のツールド九州の会場になるというから驚き! クリテリウムとはいえ、佐世保市内でレース開催するとは思いもしなかった。今でも若干信じられない。ほんとか?
ツールド九州は九州の財界が音頭を取ってやっているようなので、九州各地を自転車レースを起爆剤に盛り上げようとなっているはず。レースは警察や地域の協力が不可欠だから開催が大変。なのに今回の意思決定の速さは流石!財界の本気度が表れてる。
当然人口が減ってる長崎県も乗り遅れるわけにはいかないし、IRで肩透かし食らってるから何としてもの思いはあるんだろうね。
30年以上前にプロライダーの仲間とHTBでのクリテリウムを企画し当時の取締役の方々と折衝したけど叶わず。それが忘れた頃に市中クリテを地元で見られるとは・・・感慨深いです。
クリテリウムと言っても見たことない方々が殆どだろうが、初めて見る人には自転車のスピードを実感しやすく、ハイスピードで小さな周回コースを回ってくる選手の迫力に驚くと思う。 昨年の東京駅前丸の内でのクリテなどは、自転車レース初観戦の観客でかなり盛り上がったと聞いている。しかもナイトレースだった。
去年京都のレース開場で知り合った女性のグループはクリテの衝撃で自転車ファンになったらしく、それからレースを追いかけていると言われていた。
これをきっかけに県民の自転車レースへの関心が深まればいいですね。
AECも負けじと19日に江里峠T.Tを開催します。エントリー締め切りは17日です。
選抜大会観戦2
2024年3月31日 日曜日
高校選抜を見て感じたことはいくつもあるが、昔に比べると一年生から活躍する子が多いと思う。中学生までに競技を経験する子が増えたから?身体がでかいのも多いし、食い物の違い?
一年生から当然機材も半端ないフルカーボンの高級品。俺らの学生時代はタイムを出せない者はバイコロジーオレンジに塗った水道管を溶接したようなヘビー級自転車を充てがわれてた。星飛雄馬の練習を参考にしていたくらいだから、破れたサドルと36Hホイールで重量を克服し強くなるしかなかった。
当時一年生で優勝するのは数年に一人の天才レーサー。上下関係も厳しい部活内で三年生を乗り越えていくには練習以外の苦労もある時代だった。しかし今は優しい三年生と友達のような一年生。先輩の前に正座して有難い説教を受けることも、先生がヘルメットで生徒を殴るなんてことも恐らくなくなっているはず。
それらが関係あるのか分からないけど、一年生から強い選手はよく見る。何故なんだろ?
それと知人らと共通で話題になったギアの問題。国際的に活躍するために必要なギアとトレーニング。まだ最終的な答えは出ていないのだろうが、個人差と基本が大事という認識は誰もが持っている。結局色んなトレーニングをやらずに重いギアも軽いギアも回せないから、たくさん走らなきゃいけないということになる。
競輪選手養成所も「ゆとり練習」から再度方向転換するらしい。そりゃそうだろ。
* そういえば選手宣誓は大声の勇ましいやつで、ロード優勝はキングが事前に優勝候補と教えてくれた子でした。
選抜大会観戦
2024年3月30日 土曜日
小倉へ高校選抜大会を見に行ってきた。足の調子も不安定で迷っていたけど、面白そうな予感がしてすぐにホテルを予約。迷ったら行動あるのみ。
トラックレースの初日から最終日まで全レースを一人で観戦し、ドームとホテルの往復だけのつもりだった。が、観客席に入ろうとすると出世したJKAの職員との挨拶に始まって競輪界の先輩方や同期生、高校や大学でコーチや監督を務める知人ら意外と沢山の仲間と会う。
速度競争やポイントレースはNIPPOの大門監督とキング三浦さんの解説を横で聞きながら観戦。鬼のような二人が優しく「落車するなよ~」とかいう姿がにわかに信じられない。自分はもっとオラオラだったはずだが・・・
プロのポイントレースの走り方と展開の読み方を聞きながらワイワイ観戦してたら、キングに優勝宣言しに来た子が宣言通り逃げまくって優勝。盛り上がったなー。かっこよかったぞ。
短距離観戦は元トラックレース全日本最多優勝及びアジアチャンピオンの塩原君がちょうど挨拶に来てくれたので一緒に観戦。スプリントや1㎞の走り方と練習方法、機材の話など話題は尽きない。今は早稲田の監督になったそうでプライベートと仕事と自転車両立の大変さを熱く語ってくれた。
同じく昔一緒に競技普及活動でも汗を流した先輩は、強豪校のヘッドコーチ。日本一の選手をたくさん育て上げてる。秘訣の一部を教わったがここでは話せない。全国から数百人が教わりに来るらしい。さすがです。
夜は夜で先輩と秘密会議。寝不足と歩きすぎで足の調子は悪化。しばらく静養の必要ありだが収穫は多かったから行ってよかった。
観戦する分には抜群に戦略的中するのに自分が走ると簡単にはいかない。でもそれさえ読めなかったら話にもならない。練習もレースも頭脳と体力両方鍛えなきゃというのが共通認識でもあった。
江里峠T.T参加者募集
2024年3月04日 月曜日
今年の冬はあんまり寒くなかった気がする。一番寒かった時期に入院して引きこもってたからかも?自転車で走るにはちょうど良い季節になってきたので、そろそろ恒例の江里峠タイムトライアルを行います。
期日 : 3月31日(日)9時アルカンシェル集合
締切 : 参加希望者は29日までに来店時かメールでお申し込みください。
資格 : 当店のお客様で主催者の安全指示に従える方。
内容 : AECよりスタート地点まで自走(約8km)し、5.2㎞の峠道を2本計測。
費用 : クラブ会員以外1,000円。 高校生以下無料。
詳細は参加申し込み時にお知らせします。
青春は密だからの言葉通り
2023年11月28日 火曜日
コテージに別れを告げ、出遅れたものの少し飛ばせば何とかなると予定通りのコースに向かった。甘かった。強烈な北風に押し戻されスピードが出ない。伴走の車から見てて「確かにサイクリングとは言ったがこれはふざけてるのか?」と思うスピード。
サウナでのんびりの予定が「烏の行水直後にダッシュ」に変更となり、輪行バッグを積み込んだら(法規に則り)高速を走る。レンタカー2号に「もう少し急ぎたいから車間を詰めて」と電話連絡。
しかしどういう事か車間は更に開き心配でスピードが出せない。なぜだ?それでも南部のガンガラーの谷に予約ジャストタイムで到着。「車間を開けろ」と聞き間違ってたらしい。??
絶景のガンガラーの谷を堪能したら次は瀬長島へ。恋人いない男たちを連れデートスポットへ。しかも再度高速に乗るので「今度は車間を詰めてね」と伝えたはずが、トラックに割り込まれ俺の車を見失い早々にインターから降りていく2号をミラーで確認した。「なぜだ?最後のインターで降りると伝えただろ」
ロスタイム続発なのにその後も余裕をぶっかます俺と、心配性のメンバーと間でオロオロする若者の姿にニヤケながらもラスト2人目で飛行機に搭乗。ほらね。俺はギリギリを攻めても過去3度しか乗り遅れたことは無いから大丈夫。
タイトスケジュールで最終日に疲れ(心労)のダメ押しをすることで機内でぐっする眠れるように考えている(ウソダケド)。
こうして密度が濃いツールドおきなわは終わり帰路に就いた。ちなみに若者のレンチは当たり前のように荷物から出てきたらしい。
ツールドおきなわはAECがクラブ活動のメインに位置付けているイベントで、俺が沖縄に住んでいた頃からずっと親しんできた日本最大規模のレース。過去には表彰台に乗る姿も見せてもらいました。
いつかまたクラブAECから表彰台に乗る選手が出てくることを夢見ています。やる気が有る人は応援しますので、是非ご加入ご参加ください。
レース後の楽しみ
2023年11月27日 月曜日
レース後はずぶ濡れになった身体と自転車を労わるために(ふれあいパーティー)には出席せずコテージへ帰った。
年功序列でシャワーを浴び、他はバイクの掃除と洗濯。慣れない若者に支持を出しテキパキとコキツカウ。シューズやヘルメットも洗っとかないと酷いことになるぞ。
一通り片付いたらいよいよ打ち上げの会場へ突入。沖縄民謡を最前列かぶりつきの席で堪能し、沖縄料理と酒を満足するまで食しカチャーシーを踊る。
今回5名と少人数だったけど、レース休止中の事を考えると走れる幸せに感謝するしかないね。この浮かれポンチな気分を味わえる今は絶対戻ってこないから、やりたいことはやっておいた方が良い。
レース翌日は好天。雨でレースの予定は変わらないけど、観光の予定は変わってしまうのでやっぱり晴れた方が良いですな。
観光へ出発する前に奥間へ置いた車を回収しなければいけない。サイクリングを兼ねて出発するが、どうせならと古宇利島に立ち寄ろうとなっていた。
距離は60㎞フラットだしいつも練習で走っていた道で時間も読める。計画通りにスタートのはずだったが、若者がペダルレンチが無いと言い出した。「そんなはずないだろここで使ったんだから」「いいえどんなに探しても無いんです」
あの巨大なスーツケースをひっくり返し大量のゴミ袋で仕分けられた荷物を確認する。この袋逆に分かりにくいだろ。他にもないかと皆で積み込んだ荷物を引っ張り出し再確認。「やっぱりありません」
あとの2本はすでに空港で没収済み。残り1本あれば何とか輪行できるから諦めろ。早くスタートしないと間に合わないぞ。
雨のレース当日
2023年11月25日 土曜日
情けないことに膝の具合が芳しくなく、会場駐車場からゴール地点までのたった数百mが歩けない。飛び道具のフォールディングバイクを初めて持ち込んだのにこの雨じゃ走れない。
こうなったらどうせ近々修理に出すし、膝ぶっ壊れる覚悟で歩いて行こうかと思っていたら沖縄に住む先輩からの電話。「時間あるから遊びに行くよ」おー!神は我を見捨てなかった!先輩は沖縄自転車競技連盟会長。当然VIP。
予期せぬチャンスに甘え高級車で会場ど真ん中入り。持つべきはよく働く後輩と親切な先輩。ありがとうございます。
あとはチームメンバーのゴールを待つだけ。90㎞地点までは4名で連携して走る作戦なので、その間機材と体にトラブルが無ければ最後の山越えで順位は決まる。この天候なのでタイムダウンは仕方ないから無事に戻ってくれる事だけを祈りつつ傘をさしてゴール前で待つことに。
雨が止みだした頃、先ずは若者が現れ数分遅れで全員がゴール。それぞれが100㎞の中で持てる力を振り絞って走ってくれた。着順やタイムよりもここまでの練習会で覚えた走り方やトレーニングが財産になるはずです。
チームの結束や協力、脚力が違う人との走り方や気配りが身に付くことで集団走行の面白さやスピードが変わることも感じてくれたんじゃなかろうか?
これがホビーレーサーがチームに所属する醍醐味だと俺は思ってる。あとは好天の沖縄を満喫して帰ろう。まだ明日の楽しみが待っている。