廃墟の町
2025年11月04日 火曜日
日本で唯一という元炭鉱マンのガイド付き炭坑見学ツアーは、坑道へトロッコで乗り込み実際に発破や測量も体験できる。火災事故の際の避難方法や酸素供給システムの説明も、言葉だけじゃなく体験しながらなのでリアルイメージができる。こりゃ価値ある体験だ。
10年以上前に訪れた端島は日本初の高層マンションが廃墟化していく様を見ることができて、人工物に圧倒された記憶がある。ドラマにもなったのでイメージも鮮明に残っていた。
しかし、こんなに近くにあって近年まで熱く生きていた池島の事はほぼ何も知らず、最盛期の1%の人口が暮らす急激な過疎の町は、住民には失礼だが、死に絶える寸前の町の姿に見えた。
コンクリートで埋め尽くされた端島と違い、池島は植物に飲み込まれ進行形で密林へと変化している。窓や雨戸は割れ、ベランダのフェンスは落ち、コンクリートの塊が自然に埋め尽くされ消えていく様はまるで「猿の惑星」のようなSFの世界。たった20年でこうなるのか!
巨額の解体費用を出すこともできない50棟を超えるマンション群は自然に朽ちるのを待つだけ。住人1人だけが住む廃墟になったマンションもある。かつて2000人以上が通っていた巨大な学校は今2人の生徒しかおらず、グラウンドには雑草が生い茂る。
繁栄を謳歌した娯楽施設の名残りや子供たちが遊んだと思われる公園のブランコが森の中に垣間見えるという異空間。ここは日本の過疎地の近い将来の姿では?
人口は猛烈な勢いで減り続け、財政破綻でインフラの維持もできず人間が暮らした痕跡だけを残し朽ちて植物に埋もれていく土地。これから幾らでも増えていくのではないか? そして人に代わり寿命も繁殖力も地球最強生物である植物が全てを飲み込んでいく。
炭坑内見学を楽しみに行き、坑道探検もワクワクだったが、この立ち入り禁止区域に入れる廃墟巡りOPツアーは衝撃だった。
首相交代で
2025年10月28日 火曜日
クリテの後に仕事が立て込み、ブログを更新していなかった。それだけにこの間いろんな事が起きたのだが、自分の件はさておき、日本の新首相が誕生した。これまでがクソ過ぎた。
予想通りというか筋書き通り。左に振れ過ぎた振り子は右に振れる。マスコミ総出で高市降ろしに精を出してもこれだから、国民の総意は獲得票以上に大きかったのかもしれない。
あちこちで面倒くさい外国人に辟易している俺は、不法移民や迷惑インバウンドら、話が通じない連中への厳格な対応を期待している。
だが、話はそんな所では留まらない。語りだせば長くなるので端的に言えば、インフレの脅威が増したと思う。もう4,5年前から何度も書いてきた予想通りにインフレは進んできたが、まだまだこんな甘いものじゃないと思う。
俺より格段に頭の良い人達が書いた筋書きは、一般国民に悟られないよう静かに茹でガエルを作り続けているはず。もう引き返せないところまで来ているのだから、どんな手段で片を付けるかだけの問題。 ちまちま焼け石に水の増税で反発招くより、最後に豪快に金使って崩壊の道を選ぶのじゃなかろうか?
GDPも5位に落ち、人口一人当たりでは38位の日本。このまま政治と金融に無知な国民を増やす政策が進めば、かつて一人当たり世界4位か5位と裕福だったアルゼンチンの道を辿る可能性が高いと思っている。外国人に金配ってる余裕はないぞ。
但し一縷の望みは、海外にダラダラ流出していた不必要な資金とパイプの栓を止め、自国で海底から大量のレアアースでも掘り出せば大逆転もある!
ずるずる貧乏になるのを座して待つより、未来を背負う子供たちの為に、そういう一点突破できる技術にフルベットしてみてはどうだろう?
佐世保クリテリウム
2025年10月16日 木曜日
ようやく終わった佐世保クリテリウム。こんな書き方だと嫌々だったようだが勿論そんなことは無く安堵の心境。
年初からPRの手伝いをはじめ、次から次に来る提案に応えつつその日を迎えたが、本当に当日まで現実味が無かった。天候はどうだ?観客来てくれるのだろうか?
99%の人達が、自転車競技=競輪≒博打の認識しかなかった時代で、ヘルメットを被って走っていると「せいぜい頑張れよ」と失笑されながら練習した少年時代。佐世保でロードレースが開催されるなんて誰も想像していなかっただろう。
30年前にHTBでクリテリウムをやりましょうと当時のテンボス役員の方々にプレゼンしたものの、時代はまだ追いついていなかった。
20年程前「ツールド九州」の構想を聞き、選手間で語り合った時もまだ夢物語の域を出ておらず、「いつかそういう日が来れば」の範囲でしかなかった。
しかし信じ続けて進み続けた人たちがいたのだろう。ロードレーサーは映画になり漫画になり、ロードバイクとして認知され、女の子にまで親しまれ、すれ違う子供達に笑われるどころか「カッコいい」と手を振ってもらえるようになった。
そして佐世保のクリテでは、県外からも大勢の観客が来佐。コース全体を北九州開催を上回る1.8万~2万人もの人達がコースを埋め尽くし、自転車レースを観戦することになった。幼稚園児達の大きな歓声も場を盛り上げ、初めてレースを見た方からは選手のスピードに驚きの声。
俺は県内PR巡業中も、「一日の授業よりも価値ある感動を体験した方が良い」と学生は授業をサボってでも観に行くようにと伝えてきた悪人。 そして自分の意志で学校をサボってきた若者は一生忘れない体験ができたかもしれない。
少なくとも俺は、この佐世保のど真ん中でのレースに2万近い観客が来てくれた事に猛烈に感動した。そして多少なりとも関われた事に感謝するしかない。 是非来年もやってほしい。
競技を始めた頃から付き合いがある先輩と一緒に観戦し、一層感慨深い歴史に残る一日だった。
クリテ直前
2025年10月08日 水曜日
少年時代にこんな日が来るなんて想像すらできなかった。自転車雑誌で見るヨーロッパのロードレースは、文字通り遠い世界の話で、九州では走ることも見ることもできない時代。そもそも今のように自転車乗っている人は沢山いなかった。
今ではシーズン中頻繁にどこかでやっているし、中学生でさえ走れるレースが沢山ある。レースを走りたくて仕方なかった頃を思うと羨ましすぎる。それが今回、世界的に有名なチームや選手までが佐世保で走る!時代は変わった。
なんだかまだ信じられないが、今日から選手たちが佐世保入りしている。そのチームの一つ宇都宮ブリッツェンの社長は選手時代にずっと一緒に合宿生活をしていた仲間で元日本チャンピオン。久しぶりに電話で昔話に花が咲いた。
社長は今回佐世保に来られず会えないが、ブリッツェンの方はAECに来店してくれるとメールが来た。たまたま開いた古い本にはその本人。運が良ければ明日店で会えるかも?
ブリッツェンで注目は岡選手。先週末のクリテも優勝しているし、今回もスプリント力発揮してカッコいいゴールシーンを魅せてくれるかも。
佐世保映像祭
2025年9月30日 火曜日
国スポ観戦に自転車仲間との会食にと楽しんできたのは良かったが、レースの最中も何本も知らない人から電話がかかってくる。
「出先でどうしようもないから帰るまで待って」と引き延ばし現実逃避。5日間のんびり楽しんできた報いか開店と共に猛烈な忙しさ。狭い店内に溜まり続ける自転車と、電話の主からの新たな依頼で頭ショートしそう。腰まで痛くなってきた。
旅の疲れと、戻った翌早朝からの練習疲れに仕事の疲れが積み重なり、夜は8時前にお迎えが来る。平等院で本当の「お迎え」の図を見てきたからか国宝の仏像がわんさと俺を迎えに来た。
自転車のメンテで忙しいのはともかく、事務作業で四苦八苦しているところに今度はピース文化祭出演の依頼とは。なんじゃそりゃ?京都ではレース会場が騒がしく話が見えなかったのだが、どうやら弱虫ペダルの映画を見て舞台挨拶をするという。なんで俺?
ともかく「佐世保映像祭」の10月5日(日)シネマボックス太陽で「弱虫ペダル」上映後に舞台で喋ることになりました。他の映画は皆、監督や役者なのにアニメは俺?
佐世保クリテの手伝いのドサクサに紛れ、謎の仕事までやらされる事になった。よって10月5日はAEC店休日と致します。ご了承ください。
こうなったら開き直るしかないし、観客少ないと寂しいのでぜひ映画見に来てください。
友人に「これで文化人になった」と言われ、ちょっとテンション上がった俺。
国スポ観戦
2025年9月29日 月曜日
京都へ国スポ観戦に行ってきた。今年は滋賀国スポなので、ロードは滋賀県内。トラック競技は大津競輪場がなくなったので京都の向日町。だがここも老朽化で解体建て替えが始まっている。
44年前か?高校1年で初めて参加したのが滋賀国体。怪我で半年以上自転車に乗れない体になり、高校の入学式も入院中で欠席。初登校の日からしばらくはようやく歩ける程度で、自転車部の新入生とさえも一緒に走れない0からスタートの高校生活だった。
こんな日々を早く抜け出したくて必死に練習に励み、同級生、先輩と一人一人に追いつき追い越していく中で与えられたのが滋賀国体の代表だった。
初めて見る琵琶湖とどデカい500のバンク。巨大なホテルでワニと共に入るホテル。もちろん初の全国大会に最年少で参加なので圧倒されないわけがない。自分の思い通りのレースができず不甲斐ない気持ちで終わったのを覚えているが、先輩方に可愛がられたのも良き思い出としてある。
あれから国体一巡。名前を変えた国スポに自分の教え子が走るのも何かの縁。彼らが高校進学時に「国体優勝を見せてくれると信じ全国どこへでも応援に行く」と約束し京都へ来た。
結果はともかく彼らの心に50年後も忘れない国スポの記憶としては残るだろう。苦い思い出も代表だけが知る記憶だ。
部活を終わり思うことはいろいろあるだろうが、自転車を通じて感じた酸いも甘いもが、今後の人生に影響を与えるのは間違いない。全力でやった事ほどそれは強烈になる。
同年代らしい遊びは何もやってこなかったし、少しだけゆっくり休めばいい。だがプロ試験を受ける者は休む暇なく走り続けるしかない。引き続き頑張れ。
香害
2025年9月28日 日曜日
ニュースで「香害」という言葉を初めて聞いた気がする。「おお!これこれ。俺だけじゃなかった」と、すぐに思い当たったのは柔軟剤の臭い。
子供が化学物質の臭いで体調不良になっているとの調査結果が出たらしい。俺も世間にはびこる洗剤や柔軟剤の不自然な臭いには吐き気を覚える。
いくら石原さとみが「いい香り~」とか言うても俺には悪臭。タオルやシャツを迂闊に貸してしまい、戻ってきた時に柔軟剤の臭いがしたら最悪。俺に毒を仕込むのは勘弁してくれ。
それで頭痛や吐き気がする子供たちが少なからずいるという事は、こっちが正常。化学物質を腹いっぱい吸い込んで「いい香り~」が異状だろ?石原さとみはCM上の演出だから異常ではないかもしれないけど、鼻が麻痺して商業主義にどっぷり浸かった者は野生の生存本能も消滅してるに違いない。
煙草も硫黄臭もキムチも野生動物臭も、世の中にはいろんな臭いが入り混じっているが、化学物質の臭いはひと際たまらん。昔から病院の臭いが嫌だという子供が多いのはやはり人口的な薬臭だからか?
今や洗剤、石鹸、歯磨き粉、殺虫剤に除草剤にと、体に悪影響を及ぼさない天然物を探すのが難しいくらい。なのに厚労相はそういうものを作る貴重な会社を潰そうとしている。まったくどこまで腐ってるんだ。
欧米の100倍1,000倍の添加物を食わされ、薬漬けの実験に使われるイエローモンキー。我々が生き残る道は「いい香り~」に騙されない事だ。
ゴールはどこだ
2025年9月21日 日曜日
止められない止まらない。膝のサイボーグ化からリハビリを経て、それなりのトレーニングを初めてから500日以上が過ぎた。
体重を減らした方が膝の負担は減るというので、毎週の練習ノルマを決めてダイエット。無理せずじわじわ落ちて一度止まった体重が最近また減りだした。
飲むだけで脂肪が減るというお茶がいいのか?ピーク豚の時より体重は-9㎏。高校生の時より軽い。 選手時代は自転車なんか乗っても体重は減らんだろ?と思っていたが、普通のおじさんはデブの時より腹いっぱい飯食って酒飲んでても、効果的なトレーニングさえやれば簡単に体重減ることが分かった。
若い頃から毎日必ず2度体重計に乗り、自分の傾向を分析してるから体重管理はプロと呼んでもらって間違いないだろう。
もし体重減の理由が、お茶とモガキが原因じゃなければ病気としか思えない。が、すこぶる健康なので多分どちらか。お茶のおかげならもう苦しい練習しなくて済む。あ~お茶であって欲しい。
しかし万が一もあるので、今朝も大量の汗を流している。選手じゃないのでどこをゴールにするか迷いながらここまで来たが、せっかくだから学生の手本になるためもう少し続けてみるか。あと半年で還暦だしジジイの割にモガけるのも悪くないかも。
体内年齢は実年齢-15歳。昔から外見も少し若く見られがちで、「実業の世界では武器になる」と偉い人から教わったけど、良い事ばかりじゃなく損してるところも多い。明らかに自分より年下の人からタメ口で話しかけられたり軽く見られてる気がする。単に俺の貫禄不足か?
あんまり痩せて貧相にならない程度に飯食っとかないと。月曜からは国スポで関西へ。あちこち予約入れまくったから食べるの楽しみ。
よごれ
2025年9月17日 水曜日

素人少年は謎が多い。短いソックスも気になるが、ふくらはぎにべったり付いたオイルはもっと気になる。
自転車に乗り出した頃に見る足の汚れだけど、汚し方が尋常じゃない。ふくらはぎが大きすぎてチェーンリングを擦って走ってるのか?
なんでこんなにあっちもこっちも駆動系と接触するんだ?しかも普通左足はまったく触らんだろ? 謎だ。そのうち腕や顔も黒くなるのか?
プロ時代に周囲でこれは見た記憶がない。自転車の取り回し方が違うのだろうか?この少年をしばらく観察してみた。
すると先日の朝、挨拶と共に目に飛び込んできたのはジャージの胸辺りに着いたチェーンリングの跡。そこは自転車ひっくり返した時に付けたのか?どんな持ち方?
そして翌日は太ももに見事なチェーンのプレート痕。どれだけジャージを汚せば気が済むのだ?そこまで来ると普通に洗濯しても取れないからな。お母さんの仕事を増やすな。
そもそも自転車を掃除してたらこんな酷い事にはならん。毎日掃除しとけといつもいってるだろ。「洗剤使って洗ってます」というが乾拭きさえもしてないように見える。
夏用ジャージの汚れは酷すぎるがレースで使えるのか? そして冬場はタイツがウエス状態って事か?汚すぎる・・・・
確かクラーク先生も言ってた気がする「少年よタイツを洗え」
諫早でもやってきました
2025年9月15日 月曜日
13日と14日は諫早市役所前の中央交流広場にて、ツールド九州佐世保クリテリウムのPRイベントを開催しました。
大賑わいののんのこまつりの会場で多くの方がブースに来て下さり、ひっきりなしにズイフト体験してもらいました。
今回は女子の高校生と社会人にセンスのいい子が数名。自転車やれば強くなるはず!とプッシュしてみましたが、本人たちはどう思ったかな?
私が急遽2日間駆り出されることになったので、クラブのメンバーを道連れに連日早朝から佐世保~諫早往復走らせました。
雨の中オレンジロードのアップダウンをえんやこらどっこいせと。帰りは猛暑でばてたかもしれないけど、若いうちに経験する困難は何かの糧になると思う。
自転車競技はマイナーで、抜群のセンスを持った若者が沢山眠っているはず。そういう子たちが自転車に巡り合ったら、諫早出身の世界選手権チャンピオン山崎賢人のようになれるのかも。
しかし同じ諫早出身なのに、内村航平さんと比べ認知度低すぎ。諫早市はもっとPRすればいいのに。





