後輩たち

高校自転車部時代の後輩が里帰りついでに遊びに来た。プロ選手になる道をあきらめて料理の道へ。今では立派にその道のプロとして食べている。

後輩は沖縄で暮らしているので、沖縄に行った時には会いに来てくれるし、こちらも店に顔を出す。今でも自転車に乗っているので去年はＡＥＣのメンバーとしてツールド沖縄に参加。人懐こいので一緒に食事した俺の知人とも仲良くなってお客としても取り込んでいる。転んでもただでは起きぬ奴じゃ。

走り回るのはいいが、競輪選手の練習の邪魔はするなよ。おっさんがくっついてきたら嫌なんだから。そこは空気読んでほどほどで離れるようにな。

で、そいつの縁で同じ自転車部の後輩から連絡が入り、久しぶりに声を聴いた。仕事も頑張ってるようだし元気そうでよかったが、真っ先に思い出す３０数年前の後輩は俺から怒られている姿。

弁当を買いにやらせた時だった　「危ないから絶対自転車で行くな」と言ったにもかかわらず自転車で買いに行った。弁当片手に走らせたらどうなるか？案の定フロントホイールに巻き込み俺の弁当は台無しに。そいつのスポークは見事にまんべんなく米粒で飾り付けられ、回転上げたらディスクホイールに見える。もしかしたらディスクホイールの発案者は弁当巻き込んだ経験があるのかも？

部室に戻った彼は当然俺から怒られる。だから言っただろ。腹減ってるんだからさっさともう一回ダッシュで買いに行け！

前輪はなんでも巻き込むから危険。これまでもいろんなもの巻き込んでひっくり返るシーンを目撃したが、自分の手首を突っ込んで前転した奴を見た時は驚いた。何故自分で手を突っ込むんだ？ダブルで痛いだろ？ホイールに手を入れるくらいならグレーチング前転がましだったかも？あ、いや、道路でふざけてゴールスプリントした直後にグレーチングにはまったシーンを目の当たりにしたが、あれもやっぱり止めといた方が良い。どっちにしろあまりに痛そうで俺にはその勇気はない。用心する。

そして弁当無駄にした後輩が紹介した別の後輩は今フォトグラファーになっていた。あの頃と印象はだいぶ変わったがずいぶん格好良くなって立派な仕事してるようだ。懐かしい顔が充実した仕事してる姿は嬉しくなる。

ほんのちょびっとだけ怖くて厳しい先輩だったかもしれないけど、今ではそんなこと全くないので恐れず遊びに来てください。本当です（念を押すところが怪しい？）