師匠を知ってるか？

このブログを読んでくれている方たちの中で、どれくらいの人が森幸春さんを知っているだろうか？

４０代以上で若い頃からロードレースに関心があった人なら知らないはずはない。日本のロードレース界の伝説的人物で通称「師匠」。現在横浜でプロショップを経営されている。

その昔、ペーペーの若造だった俺は島根国体の会場で前方から歩いてくる雁の群れのような集団を見た。それは遠くからでもオーラを放ち、近寄るもの皆がモーセが海を割るかの如く道を開ける。当然自分も必要以上に「ズササササー」って感じで溝に落ちるくらいどけた。

その集団のピラミッドの先頭が森さん。脇の二人が三浦恭資さん、高橋松吉さんのふたり、その後ろにも名だたる名選手たちを率いて歩いてきたのを覚えている。自転車選手のカリスマ的スターたちのトップだった森さん。今何がどうなってこうなったのか、この方達と気軽に電話などできるようになるなんて当時は想像することさえおこがましかった。

それはともかくこの森さんに電話すると、６０歳にして近頃初めて肩こりというものを知ったと言われてた。最近腰に何だか少し違和感を感じることがあるそうだが、それが腰痛と言うものです。これまで一切なかったらしい。今でも月に１０００キロ目標で走っているそうで、一生走り続けて最後はローラー台の上で死ぬのもいいねと笑ってらした。　自転車の生涯走行距離日本記録保持者で間違いないのでは？

２０代で肩が痛いだの腹筋が痛いだの言ってる秘書や４０代で全身ガタピシの俺らと比べるとモノが違う、次元が違う。流石というしかない。　「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という諺をいつも思い出させる紳士森さんの店「グローブテクニック」。　近くにあれば俺も常連になりたいです。