流行りを追ってません

こうなったら意地でもガラケー使い続けてやろうか。俺だって考えがあってこれを使っている。子供の頃から最先端は好きだが流行に乗るのは嫌いで、個性と孤高を目指している。

若いころから天邪鬼な自分には気づいていた。小学校の通学路だって毎日変えて遠回りもする。みんながテレビの話題を口にすればテレビを見なくなったし、おしゃれな服を買い物する姿を見れば「男は中身だ」と汚れた車にジャージで乗り込む。おかげで今も行き止まりの道に迷い込むことがあるし、芸能界には疎い。すぐに「ダサい」と口にする女にはまったくモテない。

でもそんなのは百も承知。自分が良しとすればそれでいい。みんなと同じ行動には先に拒否反応が働く。信州大学の学長が入学式で「スマホをやめて独創性を育てろ」と言ったが俺もそう思う。あんなものいらん・・・とは言わんが。

だいたいスマホは本当に必要か？仕事でパソコン使っているのに２４時間デジタルに縛られるのは疑問がある。確かにスマホが便利なのはわかるが、フェイスブックやラインは時間を奪われるようでやりたくない。知らない人から友達になれと言われるし、くだらない会話にも相槌打たなきゃならないなんて・・・そんな友達いらん。

数年前、試しに登録したＦブックで幼稚園の頃からの親友と友達になったら、次々に面倒なお知らせがで来るので断絶してやった。それ以来誰も受け入れていない。だいたい本当の友人ならそんなの必要ない。用事があれば電話しろ。よく知らない人の日記に義理で「いいね」とかする暇がもったいない。もし「どうでもいいね」ボタンがあればそこらじゅう押しまくって落ち込ませてやる。　もしかして世界中のＦブックユーザーを敵に回したか？

ポケベルだってＰＨＳだって早々に使っていたし最初の携帯電話は２０万円で買った。電気製品の取説だって隅から隅まで熟知して使っていた。でもおっさんになった今、俺はなんでも取り込むよりも無駄を省くことで自分に必要なものに集中する。

アナログカメラがなんとなく良いと思ったように、今に秘書も丈夫なガラケーの良さに気付く時が来る。みんなが気付けばポケベルと公衆電話が復活するかもしれない。電卓がなければ暗算が早くなるようにスマホがなければ本当の交流ができるんじゃないか？　いっそノストラダムスがデジタル機器全てぶっ壊すと宣言してくれたらよかったのに。

世の中が便利になればなるほど忙しくなるのはなぜだ？