佐世保記念競輪

佐世保の年末はＧⅢ。記念競輪は普段見ることができないクラスの走りを生で見るチャンス。店を抜け出し準決勝の３個レースを見学に行ってきた。

やはりこのクラスの選手は走りが違う。パワーもテクニックも見ていてほれぼれするくらい。レースはめまぐるしく動くので一緒に見た秘書には何が起きたかわからなくて当然。一瞬のスキを逃さず切込み仕掛ける。レースから遠ざかった自分も目が追い付かないほど。

やっぱりプロの走りを見るのは刺激が強い。ガールズ競輪も女子とは思えないスピードレースだったけど、このクラスは桁違いで強いので迫力がある。そして忘れかけた自転車のスピードを見ることができる。

結果は昨日の決勝まで地元長崎の井上選手が１，１，１，１の完全優勝。良かったね。自分が選手引退直前にバンクで一緒に練習した時ハロンで見事にぶっちぎられた。引退を決めたおっさんなのでオリンピック銀メダリストに千切られても当然なのだが、もうプロと名乗る資格はないと思い知らされて、思い残すことはないと覚悟を決めるもがきになった。

もう二度とあんな選手と一緒に練習することはないし、今では怖くてレースを走ることなんて到底無理。３０年もバンクで走り続けたのが夢のような感覚でしかない。

ツールド沖縄以来ごろごろして脂肪で膨らんだ腹を撫でながら「そろそろ俺も走るか・・・」と、ちょびっとだけ思った。