世界のナガサワ

いつもお世話になっている友人に頼まれて一本の電話を掛けた。

長澤さんに用事を伝えてほしいという事だったので、自分で良ければと喜んで連絡。いつも頼ってばかりなので、こんな時しか役に立てない。しかも選手時代にずっとお世話になった方への電話なので、久しぶりに声を聴けるのも嬉しい。

長澤さんと言っても知らない人もいるだろうから説明すると、あの世界選手権１０連覇した中野浩一さんのフレームビルダー。デローザで修行し、競輪に近代的スタイルのフレームをもたらした。フレーム製作で世界トップの腕を持ち、日本代表のメカニックをずっとやってきた自転車業界で「神様」のような人。当然フレームにはアルカンシェルが入っている。

自分の師匠が競輪第一号の「ナガサワ」フレームを作った縁で、自分も新人時代からフレームを作っていただいていた。とにかく自転車が死ぬほど好きな方である。

電話を取るなり「おー、久しぶり」と気さくに声をかけてくださる。用件を伝えた後は、マニアックな話が続き、懐かしい昔話もできた。若い頃はその有難味に気付いていなかったけど、今考えるととても恵まれたご縁を持たせていただいていた。

フレームをオーダーする時は１，２時間の電話になる時もザラで、とにかく情熱的。大阪の工房におじゃました時も親切にもてなしてくださり、貴重な話をたくさん聞かせてくれた。２年前の国体以来お会いしてなかったが、お元気そうで何よりでした。

頼みを快く引き受けてくれたナガサワさん。友人の役にも立てた。今のうちに世界の名品「ナガサワ」のオーダーフレーム一本作っておくべきかもしれない。

長崎国体にも是非来てください。