天才が作った

ちょくちょく遊びに来てくれる大学生、柴田一男君が作った自転車の模型。

ＴＣＲ－ＡＤＶＡＮＣＥＤ－ＳＬ－ＳＥを正確に１０分の１スケールで作り上げた。数百枚の写真を撮り、ノギスで各部のサイズを測り、何度も何度も確認に訪れた末、１年半後に完成。その間、自分の趣味の他の模型やラジコンを作ったりしながらなので、のんびりヒマヒマにやってもらってた。

見れば見るほど精巧にできている。可動部はホイール、ステアリング、クランク、ペダル。スポークは針金を張り、リムはプラスチックを何枚も重ね合せて削り出し、ＺＩＰＰのふくらみを出してある。スプロケットは１０枚で、クランクアームの形状もそのまま。ブレーキとシフトのワイヤーを張り、スタンドまで作ってくれた。ペイントした文字は虫眼鏡で確認してようやくわかる小さな字をフリーハンドで。

チェーンのコマができていないと文句を言ったら、流石にそこはやらなかったと言ってた。理由はチェーンホイールを回転させるため。やろうと思えばできる。それぞれのパーツは細かい数点のパーツを構成して組み上げたもので、見事としか言いようがない。

はっきり言おう、彼は天才である。この道で食って行った方が良いと何度も言っている。なかなかそう言いたくなる人に巡り合うことは少ないので、貴重な人物だと思う。実は専門は飛行機。過去にこのブログで紹介した本物同然の模型を数多く作っているので、きっと誰かの目に留まるだろうと話していたら、なんというタイミングかＴＶ局から取材依頼の電話がかかってきた。

決して社交的とは言えないので恥ずかしがっていたが、これはたくさんの人に才能を見てもらうチャンス。是非出演しなさい。なんなら俺がマネージャーとして全国の各局と出演交渉してやろうか。

生で見たい方はアルカンシェルまでどうぞ。