廃墟の町
日本で唯一という元炭鉱マンのガイド付き炭坑見学ツアーは、坑道へトロッコで乗り込み実際に発破や測量も体験できる。火災事故の際の避難方法や酸素供給システムの説明も、言葉だけじゃなく体験しながらなのでリアルイメージができる。こりゃ価値ある体験だ。
10年以上前に訪れた端島は日本初の高層マンションが廃墟化していく様を見ることができて、人工物に圧倒された記憶がある。ドラマにもなったのでイメージも鮮明に残っていた。
しかし、こんなに近くにあって近年まで熱く生きていた池島の事はほぼ何も知らず、最盛期の1%の人口が暮らす急激な過疎の町は、住民には失礼だが、死に絶える寸前の町の姿に見えた。
コンクリートで埋め尽くされた端島と違い、池島は植物に飲み込まれ進行形で密林へと変化している。窓や雨戸は割れ、ベランダのフェンスは落ち、コンクリートの塊が自然に埋め尽くされ消えていく様はまるで「猿の惑星」のようなSFの世界。たった20年でこうなるのか!
巨額の解体費用を出すこともできない50棟を超えるマンション群は自然に朽ちるのを待つだけ。住人1人だけが住む廃墟になったマンションもある。かつて2000人以上が通っていた巨大な学校は今2人の生徒しかおらず、グラウンドには雑草が生い茂る。
繁栄を謳歌した娯楽施設の名残りや子供たちが遊んだと思われる公園のブランコが森の中に垣間見えるという異空間。ここは日本の過疎地の近い将来の姿では?
人口は猛烈な勢いで減り続け、財政破綻でインフラの維持もできず人間が暮らした痕跡だけを残し朽ちて植物に埋もれていく土地。これから幾らでも増えていくのではないか? そして人に代わり寿命も繁殖力も地球最強生物である植物が全てを飲み込んでいく。
炭坑内見学を楽しみに行き、坑道探検もワクワクだったが、この立ち入り禁止区域に入れる廃墟巡りOPツアーは衝撃だった。
スポーツエイドステーション
アルカンシェル
〒858-0925
長崎県佐世保市椎木町533-5
電話:0956-48-4131
建物裏側に駐車場有り
営業時間:
10:00~12:00
13:00~19:00

2025年11月04日 火曜日 


