スポーツエイドステーション アルカンシェル/長崎県佐世保市

入院日記4

歩行器で動けるようになり、杖でよぼよぼ歩けるようになり、シャワーも一人で浴びれるようになった。可動域も行動範囲も日毎に広がっていく。

毎日着実に進歩している実感がある。人体の復活力はすごい。かつて大怪我から復帰した時、競輪関係誌に「不死鳥のごとく蘇った」と書かれたが、先輩からは「トカゲのように再生した」と言われた。フェニックスの方がカッコはいいが実際は地を這うトカゲの方が言い得ていた。

そんなトカゲでも身体は治ると強く思えば早く治るし、できると信じ込めば大抵のことはできる。今自分ができていないことは信じきれなかった領域だと思っている。

と恰好つけても、計測した杖歩行の速度は分速20mとトカゲより遥かに遅い。時速だと1.2km/hだが1kmどころか10分かけて廊下往復するのが精一杯。時がゆっくりと流れています。

俺は一人が好きなので個室に入っているが、廊下やリハ室で同じ病棟の老人達(しか見ない)の会話を聞いていると俺より早く次のプログラムに進んでる人たちばかり。専らの話題は今日の関節可動角度だ。

俺の次の日オペしたじいさんが固定バイクに乗り出した。俺もこっそり試したが膝が曲がらず全く乗れたもんじゃない。「あんたいい脚してるな。サッカーか体育教師でもやってるのか?」「いいえ腫れ上がってるだけです」「自転車はまだか?ペダルを回すにはサドルの高さをだな・・・」とか親切にアドバイスもしてくれる。  自転車に乗るためのオペだったのにこれはやばい?元選手だとは口が裂けても言えない。

遅れてる・・・俺の方が遅いじゃないか。みんな俺より我慢強いのか?と凹みかけていたところ、看護師が「違う手術なんです。あなたはもう少しかかります」との事。

だろーね。みんな傷口開けて乗ってるかと思ってたぜ。

つづく

スポーツエイドステーション
アルカンシェル

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営業時間:
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13:00~19:00 

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