新人スタッフ

アルカンシェルに新しい店員が入った。　小学生の頃から自転車が大好きで、自分のバイクを改造し、近所の山道を走りまわり、レースビデオを見て喜んでいるらしい。グリグリ坊主の中学生「マルコメ君」

学校の職場体験でＡＥＣを希望したマルコメ君の勤務は今日までの３日間。二山超えた向こうから日に４本しかないバスを乗り継いで来る。

開店前から店の周囲を掃除してたが、気が付けば数百メートル向こうのゴミを拾ってる。その辺はもう良いからこっちに来い。今度は様子を見に来た先生にパーツの名称を説明してる。でもそれは「リヤデ・レイラ―」じゃないぞ。「リア・ディレーラー」だ。切るところがずれてる。因みに「ボトムブラケット」は「ボトム部・ラケット」でもないから覚えておくように。

思い起こせば自分も中学２年生の頃、自転車の知識を吸収しまくっていた。どんなガラクタでも自転車に関係ある物なら宝の山に見えた。フレーム塗装もホイール組みもとりあえずできそうなことなら何でもやっていたが、マルコメ君も同じようなことやってるみたいだから将来はどこかのチームでメカニックでもやってるかもね。

ロードの有名選手もよく知ってるしファンだというので「一緒に練習したことあるぞ」と言ったら、目をひん剥いてサインをもらってくれという。そんなの自分が友達になればもらわなくて済むから頑張れ。　まずは学校で勉強して「リア」の意味調べなさい。

マルコメ君は今日も朝６時台のバスに乗ってやってくるはず。乗り継ぎ間違えるなよ。