旅の準備

ずっと思っていたので書かせてもらう。この夏もいろんな旅人が来店した。　日本一周、九州一周、国土を縦断するサイクリストら。

そういう旅人が自転車屋に立ち寄るってことはあんまり呑気なこと言ってられない状態の時。いやむしろ非常事態の時である。スポークが飛んだ。ディレーラーハンガーが折れた。ワイヤーが切れた・・・・などなど。そのまま走り続けるにはあまりにも辛すぎる自転車を持ち込むパターン。スペアパーツがあればいいが、その自転車に対応できるものが無かった場合は、何とか旅を続けられるように知恵を絞る。

大抵何とかなったが、どうしても駄目で旅を断念し帰路に就いた方もいた。・・・・・・結論を言おう。準備が悪すぎ。あまりにも整備がされていないし、スタート前の「もしも」の想定が甘い。旅の期間や走る距離を考えてもうちょっと準備をしておくべきだと思う。せめてしっかり整備を済ませてからスタートして欲しいし、途中でも自転車のメンテナンスやった方が良いと思う。

たまたまアルカンシェルの数キロ範囲でトラブルが起きたサイクリストがこれだけ訪ねてくるのだから、全国のいたるところでメカトラブルで困った自転車が立ち往生しているんだろう？　サドルやブラケットが曲がっていたら走り難いだろうし、振れたホイールは腹が揺れて気持ち悪くなる。己に対する挑戦か？トラブルも旅の醍醐味なのか？それも一理あるが、命の危険も伴うし、せっかくの旅行がばかばかしい理由で終わりを迎えるのは残念。

何日も自転車で走り続ける予定なら、最初にばっちりメンテナンスを受けた自転車でスペアのパーツもある程度は持って出た方が良いですよ。もちろんそういう人たちは自力でトラブルも回避してるだろうから、ショップに立ち寄ることもなく通り過ぎているんだろう。きっと他の面でも旅を楽しんでるに違いない。

トラブルの話もそれはそれで勉強にはなるが、できれば準備を怠らない人たちに立ち寄ってもらい旅の話を聞きたい。

明日１９日は金田家鹿子前店２周年記念で、全員にどんぶりのプレゼントがあります。皆さん食べに行くべし。