１ｋｍＴＴ

トラック競技の基本、１０００メートルを何秒で走るか。このコンマ数秒のために選手は皆、自分と戦い苦しい練習をやる。若き日の自分の場合、スタートの瞬発力に多少自信があったので、ピストルの合図と共に全開で飛び出し、後半死にそうになってゴールしていた。最初だけなら日本記録が出てもおかしくないが、８００メートル過ぎには誰も見向きもしない。それもそのはず人間６０秒も７０秒も無酸素パワーで動けるわけが無い。それに気付いたのは数百回の地獄を味わった後で、まさに後の祭り。分かっていてもやっぱりスタートで飛び出してしまう。そしてやっぱりゴール後倒れこむ。人生と同じ。どうやら性分のよう。

楽しい思い出の無いタイムトライアルだが、人をしごくのは結構好き。練習会で皆にやらせてみた。バンクは初めての経験という方も多く心配したが、さすが普段から練習会に参加していただけの事はある。周回練習の先頭交替も予想以上にうまくこなし、ロードバイクでもそれなりに様になっている。

その後のタイムトライアルではまだ未熟さが出たが、初回なので仕方ない。次回は記録更新を狙ってゴール後ぶっ倒れるまで頑張ってみて下さい。自転車長距離系しか知らなかった皆にも楽しんでもらい、目標を見つけてもらえたとしらた収穫だった。