女子マネージャー
2025年12月14日 日曜日
高校生の頃、今とは違って女子選手なんて日本に僅かにいるくらいだった。トラックレースは男ばかりが当たり前で男だけの世界。
部室は下半身丸出しで着替えるし、汗臭くむさ苦しい倉庫。ジャージやパンツや学制服がぶら下がっている。誰がどう見ても女子の居場所は無い。
そこに俺はマネージャーを入れようと考えたことがある。マネージャーと言えばもちろん女子マネージャー。具体的な仕事は何ひとつイメージせずに「いたら助かるんじゃないか?」と。
他の部活には当然のようにいるのに自転車部にいないのはおかしいと思い、先生に進言した。先生に話を持って行くのはいつも俺。「先生、マネージャー募集しましょう」
「そがんと要らん!」先生激怒し全力で一喝。男子高校生の夢は儚く散った。計画が甘かった。
それから数十年。うちのクラブには大勢の女子マネージャーがいる。中高生の保護者なので、女子高生マネージャーではないが、俺からすると皆さん若い女の子。
練習に食糧、飲料、氷やタオルとなんでも準備してくれる。車で伴走や送迎だってしてくれるからすごく助かっている。主婦経験者なだけあって皆さん気配り万全で至れり尽くせり。最強の女子マネージャーである。
過保護にならない程度のサポートは本当にありがたい。それに華やか。子供はどうせ一人じゃ生きていけないんだから「ウザい」とか言わずに感謝しろよ。
金子みすゞ
2025年12月09日 火曜日
店を構えているといろんなお客様がいらっしゃる。地域柄外国人客も多く日本人との考え方の違いを感じることも多い。どちらが良いとか悪いではなく、人は環境が作るというから単に「なるほどね」という感じ。
それは職種や年代で感じることもあり、デジタルネイティブ世代の常識と俺らの違いにもある。俺ら携帯電話もPCも30年以上使っているはずなのに、それ以前の思考が残ってる。
そんな違いの一つに、店頭で商品の写真を無断で撮影してネットショップで検索しようとする方がいる。「それはご遠慮ください」とはっきり言うようにしているが、 こんな狭い店じゃバレバレなので、せめて自宅でやって欲しい。
また、スマホで開いたネットショップのサイトを見せて「この商品どう思います?」とか聞いてくる方もいる。「安全性を含め他店の商品をうちが判断はできません」と言う。「買って持って来ても十分な対応はできません」とも付け足す。安くて危険なパチモンいくらでもあるからね。
もちろん悪意が無いのは分かるが、一応うちは販売店。中古品の斡旋業者でもないし、便利屋でもない。うちにもあるのに余所で買ってきた商品を取り付けて来られると残念な気持ちにもなる。相談だけ受けて「ではそれを余所で買います」と言われた最悪の経験があるが、値札しか見えない人もいるのでそういう付き合いになるだけ。
他店購入パーツの組み換え工賃はうちで買うより当然高くつくし、ものによっては不可能もある。それが分かっていても持ち込む方は腹を括っているから問題ない。気持ちよく引き受けることにしている。
先日の外国人は何度もネットでパーツを間違って購入し、その度に買い直し。無理だと思うと伝えても、どうしてもそれを取り付けたかったらしい。こちらもそのチャレンジ精神に感心し何度もトライ。結局無理で元に戻ったが、不可能な戦いに挑んだ戦友のような気分になって最後は握手を求められた。
いろんな考え方の違いを楽しんでいる。みんなちがってみんないい。
一度は教えとく
2025年12月03日 水曜日
夏になると店頭の日除けを出して、11月のツールド沖縄から戻った頃に幕を降ろす。
このメッシュシートはとても効果的。張れば夏の暑さを和らげ、外せば冬の日を屋内に入れてくれる。
ただ、毎年収納時には数カ月間の汚れが積もっているので掃除が大変。脚立に上って洗剤使ってブラッシング。ホースを引っ張り水しぶきを浴びながら中圧洗浄。
バケツとブラシを持って脚立に上るのも危ないお年頃になってきたので、来年は楽できる道具揃えようかな。
水圧で汚れが落ちるのが気持ちよくてどんどん調子に乗ってきた。建物や窓だけでなく周囲の歩道まで掃除しだして止まらない。
掃除中、近所の女子大生が素手で自転車に乗っていたので「素手は寒いでしょう?」「はい、寒いでーす」との会話をしたが、チラリと水に濡れた俺のゾウリ履きの素足を見られた事に気付き、「いやいや俺は大丈夫なんです」と一人言い訳してしまった。絶対変なおっさんだと思われたはず。
2日後は中学生のマンパワーを借りて日除け幕を撤去。俺一人でやる方が早かったみたいだけど、なんでも経験だからとやらせてみた。中学生くらいだと脚立に上ったことも無いし、学校で雑巾掛けもしないらしく絞り方さえ知らない。
子供の頃に一度やっておけば、大人になった時要領良くやれる様になるだろ。見てると不器用でもどかしいが、手を出さないことが彼らのため。
おっさんは技術を伝える代償に楽させてもらうのが恩送り。あとは自らやって覚えろ。
裏方の苦労
2025年11月29日 土曜日
諫早の長田T.Tに行ってきた。今年からは40㎞と20㎞に加えてチームT.Tも開催されて、小学生の3.5㎞まで含めると延べ200人近い出走になった。
周辺道路への影響もほぼなく県内では貴重な平坦路を、天候にも恵まれて最高の条件で走ることができる。しかも豪華景品まで。ありがとうございます。
運営スタッフには感謝の気持ちを忘れないようしないとね。いくら自分が練習しても、参加費払うと言っても、レースを開いてくれる方々がいなけりゃ走れない。
NPOの理事長をやっていた頃に、散々大変な準備や根回しをやってきたから気持ちはよく分かる。選手はスタッフにも目を向けてみるといいかも。
スポーツは脚光が当たる選手に比べ、縁の下の力持ちは目立たないが、裏方の人たちあっての晴れ舞台。だって草刈りだけでも大変だろ。中には「参加費払ってるから当たり前」的な考えを持つ人もいるけどそうじゃない。敬意を持って感謝しよう。
忘年会の幹事だって同じ。誰かが参加者募って店探して交渉して予約して、みなに連絡して集金してとやってくれるから楽しく飲める。
若い頃毎週のように合コンしていた我々は、毎回持ち回りで新規メンバーを集め、店の予約や盛り上げる段取りを習得していた。しかもメンバーは誰でも良いというわけじゃなく厳選するから、幹事役は一定の特典を与えられていた。・・・・とまあそれはどうでもいいがそういうことだ。大変なのだ。
来週はその忘年会。合コンに比べりゃ何も難しくないが、誰か「俺が幹事やります」とでも言ってくれないかな?
6日は忘年会の為17時に閉店いたします。
寒暖差注意
2025年11月22日 土曜日
南国沖縄から戻ったら一気に冬の福岡空港。毎年感じる風物詩みたいなものだけど、ここで気を抜くと体調崩しやすくなるから要注意。疲れを取るためゆっくりしたいところだった。
しかし佐世保で一日寝たらすぐに大阪での仕事。そしてそこは更に寒い街だった。鼻水垂らしながらひたすら組み立て作業。偶然見つけた「柔らかティッシュ」が大活躍。鼻がカサカサにならずに済んだ。
先月札幌に行った時も寒く10℃以上の気温差でくしゃみ鼻水が止まらなく往生したが、佐世保に戻るとぴたりと治まった。明らかに風邪ではなく「寒暖差アレルギー」というやつか?徐々に変われば大丈夫なのに急激な温度変化に弱いのかも?
しかしこれ本当はアレルギーじゃないという。急激な温度変化で自律神経が狂うかららしい。当然自分の体なのである程度予測できるものの、寒さ対策が足りない時にこうなる。特に俺は上腕三頭筋が寒さに敏感なので、もしかしたらクワガタムシの生まれ変わりかも?(分かる人には分かる)
謎なのは国際通りはともかく、大通公園を裸足にゾウリで歩いている時はすこぶる体調がよく、下手に靴下履いて過ごすと柔らかティッシュのお世話になるという始末。成人してから病気で薬の世話になった記憶は無いので、これからもなるべく草履で過ごすつもりです。
昔京都大学の先生から聞いた言葉は本当だ。健康でいたけりゃゾウリ履きが良いと俺は信じてそうしている。色んな人が「岩場で足元大丈夫か?」とか「寒くないのか?」とか「つま先怪我しないのか?」とか心配してくださるが、「年季の入ったプロゾウラーなので大丈夫」と答えています。
とはいえ俺も風邪をひかない程の馬鹿ではなさそうなので、動かずじっとしている冬の屋外で草履は辛い。明日の長田T.Tは靴履いて行こうかな?大勢に変な目で見られるのも嫌だしね。
佐世保も寒くなってきました。皆様も体調管理には気を付けましょう。
沖縄でのアクシデント
2025年11月20日 木曜日

沖縄ツアーは例年色んなアクシデントが起きる。トラブルもハプニングも楽しい思い出になるから、それはそれで人生の色どりとして必要だと思う。
今回は中学生も複数走るし経験が圧倒的に少ない分、アクシデントが起きる可能性は高い。そしていつも笑いを提供してくれるT君もいる。
往復の飛行機に搭乗できて、レースのスタートを切ってくれたらOK。これが最低限のノルマ。
往路の空港で持ち物没収されたり、検査が長引いて搭乗口へダッシュするくらいじゃ驚かない。人数が多い割にはスムーズにいった方かも。数年前は10万円紛失事件も起きた。
試走は本部半島の50㎞コースと100㎞以上コースに分かれて走る。輪行時のメカトラも予備パーツで修復し、試走で千切れてスケジュールが狂っても予定変更で復旧。危機管理能力を試されてる気分だ。
だが、重要な問題に気付かなかったのは俺のミス。仕上げて臨んだ本番で本人も初のメカトラ。前日の試走前、僅かにDi2の調整をした時にスプロケのロックリングが緩んでいたことには気付かなかった。見た目では分からないので工具で増し締めして確認するしかないが、その場では無理。
試走後も問題なしということで急いでバイクを搬送用トラックに積み込んだが、本当はもう一度確認するべきだった。時間制約と本人の整備を信頼し「念のために」の手間を省いてしまったことが反省要因。
これも教訓と思えば済むが、もう一年鍛え直せという神託かも。当然俺も付き合うので、残波岬から飛び降りる覚悟で練習し、今年以上の足になってオッサンの精神力の強さを見せつけるしかない。
帰路は流石のT君と学生。道を間違え高速道路で人一倍遅く帰った。あげくスーツケースを空港に置き忘れた。早く渡そうとスーツケースに入れた土産は週末まで戻って来ることは無かった。
結果はそれぞれ
2025年11月14日 金曜日
思い通りにいかないのがレース。と分かっていても残念ではある。ツールド沖縄2025から戻ってきました。
プロでもない社会人なので、準備万端で練習を積んだ自覚を持ってレースを迎えることができる機会はそうそう無い。でも今回は違った。やるだけの事はやったと言ってもよい状態だった。
練習メニューも調整も、できる限りのことを二人三脚でやったつもりだったので、俺も辛い。順調に走っていたのにまさかのメカトラでDNFとは・・・
努力が必ずしも望む結果とはならなくとも、その頑張った時間は必ず何かの形になると昔から信じている。 それが何かは本人の捉え方次第。次に向かってまた走りましょう。
学生の結果はほぼ予想通り。やったこと以上の結果は出ないから、本人たちも理解しているはず。時間は戻らないので次に活かすしかないね。
打上げで45歳年下から腕相撲を挑まれ、なんとかまだ勝てたが来年はもう分からない。奴らは成長する一方で俺等は衰える一方。それを知っているから時間を惜しんでおっさんは頑張る。時間に余裕があると思ってる若者はのんびり進む。
生き急ぎと言われるくらい今を全力で生きる若者は、早くから時間の大切さに気付いている訳だから、将来大きな差となり何かの結果が残るんだろうね。
次の沖縄までもう1年を切っている。すでに来年のレースは始まっていることに気付いているかな?
廃墟の町
2025年11月04日 火曜日
日本で唯一という元炭鉱マンのガイド付き炭坑見学ツアーは、坑道へトロッコで乗り込み実際に発破や測量も体験できる。火災事故の際の避難方法や酸素供給システムの説明も、言葉だけじゃなく体験しながらなのでリアルイメージができる。こりゃ価値ある体験だ。
10年以上前に訪れた端島は日本初の高層マンションが廃墟化していく様を見ることができて、人工物に圧倒された記憶がある。ドラマにもなったのでイメージも鮮明に残っていた。
しかし、こんなに近くにあって近年まで熱く生きていた池島の事はほぼ何も知らず、最盛期の1%の人口が暮らす急激な過疎の町は、住民には失礼だが、死に絶える寸前の町の姿に見えた。
コンクリートで埋め尽くされた端島と違い、池島は植物に飲み込まれ進行形で密林へと変化している。窓や雨戸は割れ、ベランダのフェンスは落ち、コンクリートの塊が自然に埋め尽くされ消えていく様はまるで「猿の惑星」のようなSFの世界。たった20年でこうなるのか!
巨額の解体費用を出すこともできない50棟を超えるマンション群は自然に朽ちるのを待つだけ。住人1人だけが住む廃墟になったマンションもある。かつて2000人以上が通っていた巨大な学校は今2人の生徒しかおらず、グラウンドには雑草が生い茂る。
繁栄を謳歌した娯楽施設の名残りや子供たちが遊んだと思われる公園のブランコが森の中に垣間見えるという異空間。ここは日本の過疎地の近い将来の姿では?
人口は猛烈な勢いで減り続け、財政破綻でインフラの維持もできず人間が暮らした痕跡だけを残し朽ちて植物に埋もれていく土地。これから幾らでも増えていくのではないか? そして人に代わり寿命も繁殖力も地球最強生物である植物が全てを飲み込んでいく。
炭坑内見学を楽しみに行き、坑道探検もワクワクだったが、この立ち入り禁止区域に入れる廃墟巡りOPツアーは衝撃だった。
首相交代で
2025年10月28日 火曜日
クリテの後に仕事が立て込み、ブログを更新していなかった。それだけにこの間いろんな事が起きたのだが、自分の件はさておき、日本の新首相が誕生した。これまでがクソ過ぎた。
予想通りというか筋書き通り。左に振れ過ぎた振り子は右に振れる。マスコミ総出で高市降ろしに精を出してもこれだから、国民の総意は獲得票以上に大きかったのかもしれない。
あちこちで面倒くさい外国人に辟易している俺は、不法移民や迷惑インバウンドら、話が通じない連中への厳格な対応を期待している。
だが、話はそんな所では留まらない。語りだせば長くなるので端的に言えば、インフレの脅威が増したと思う。もう4,5年前から何度も書いてきた予想通りにインフレは進んできたが、まだまだこんな甘いものじゃないと思う。
俺より格段に頭の良い人達が書いた筋書きは、一般国民に悟られないよう静かに茹でガエルを作り続けているはず。もう引き返せないところまで来ているのだから、どんな手段で片を付けるかだけの問題。 ちまちま焼け石に水の増税で反発招くより、最後に豪快に金使って崩壊の道を選ぶのじゃなかろうか?
GDPも5位に落ち、人口一人当たりでは38位の日本。このまま政治と金融に無知な国民を増やす政策が進めば、かつて一人当たり世界4位か5位と裕福だったアルゼンチンの道を辿る可能性が高いと思っている。外国人に金配ってる余裕はないぞ。
但し一縷の望みは、海外にダラダラ流出していた不必要な資金とパイプの栓を止め、自国で海底から大量のレアアースでも掘り出せば大逆転もある!
ずるずる貧乏になるのを座して待つより、未来を背負う子供たちの為に、そういう一点突破できる技術にフルベットしてみてはどうだろう?
佐世保クリテリウム
2025年10月16日 木曜日
ようやく終わった佐世保クリテリウム。こんな書き方だと嫌々だったようだが勿論そんなことは無く安堵の心境。
年初からPRの手伝いをはじめ、次から次に来る提案に応えつつその日を迎えたが、本当に当日まで現実味が無かった。天候はどうだ?観客来てくれるのだろうか?
99%の人達が、自転車競技=競輪≒博打の認識しかなかった時代で、ヘルメットを被って走っていると「せいぜい頑張れよ」と失笑されながら練習した少年時代。佐世保でロードレースが開催されるなんて誰も想像していなかっただろう。
30年前にHTBでクリテリウムをやりましょうと当時のテンボス役員の方々にプレゼンしたものの、時代はまだ追いついていなかった。
20年程前「ツールド九州」の構想を聞き、選手間で語り合った時もまだ夢物語の域を出ておらず、「いつかそういう日が来れば」の範囲でしかなかった。
しかし信じ続けて進み続けた人たちがいたのだろう。ロードレーサーは映画になり漫画になり、ロードバイクとして認知され、女の子にまで親しまれ、すれ違う子供達に笑われるどころか「カッコいい」と手を振ってもらえるようになった。
そして佐世保のクリテでは、県外からも大勢の観客が来佐。コース全体を北九州開催を上回る1.8万~2万人もの人達がコースを埋め尽くし、自転車レースを観戦することになった。幼稚園児達の大きな歓声も場を盛り上げ、初めてレースを見た方からは選手のスピードに驚きの声。
俺は県内PR巡業中も、「一日の授業よりも価値ある感動を体験した方が良い」と学生は授業をサボってでも観に行くようにと伝えてきた悪人。 そして自分の意志で学校をサボってきた若者は一生忘れない体験ができたかもしれない。
少なくとも俺は、この佐世保のど真ん中でのレースに2万近い観客が来てくれた事に猛烈に感動した。そして多少なりとも関われた事に感謝するしかない。 是非来年もやってほしい。
競技を始めた頃から付き合いがある先輩と一緒に観戦し、一層感慨深い歴史に残る一日だった。




