入院日記2
2024年1月22日 月曜日
手術翌日から始まった復帰プログラムは1時間の拷問を2セット+テクニカルトレーニングと自主トレ。あと大事な睡眠。寝ることで細胞を蘇らせている。
毎度のことながら復帰トレーニングの方が日常のトレーニングよりもしんどい。急激に落ちた体力と筋力と感覚を元の位置まで引き上げるのは結構な根性がいる。
しかも早期復帰しないと生活できないとなれば必死にもなる。がしかし、今の俺は元の位置もかなり低くレースを走るつもりもないし、プロ選手レベルになる必要は全くない。というより出来ないから昼寝しながら気楽にやれる。
なので皆さんが「焦らずやれよ」と言ってくれるように焦ってないのだが、予想外に病院側がグイグイやってくる。今やっとかないと後が大変だとかなんとか言って。
鉄は熱いうちに打てとでもいうように、かっ捌かれた傷跡を引きちぎるように機械で無理やりひざを曲げられる。(俺)「ちょい待ち!これまじ傷口開いてるでしょ?」(ナース)「いーえ破れた人はいませーん」(俺)「いや絶対これ血が出てるって」(ナース)「出たら見せてくださーい。おばあちゃんでももっとやりますよー」この繰り返しが毎回続く。激痛。
ちくしょう!女は痛みに強いともいうし、年寄りは筋肉無いから曲がるんだろ。『傷口破れて再手術になった例を知ってる』と俺は医療関係者から聞いて知ってるんだぞ。聞かなきゃよかった。 尋常じゃない痛みに「俺の手術は失敗では?」とまで疑心暗鬼になってくる。
しかも1時間後の拷問終了の時間だけは忘れず止めに来てねと毎回念押しするのに、ぴったりに終わることはまずない。5分~10分近く遅れて停止ボタンを押しに来る・・・・ううぅ俺の根性を試しているのか?いやフィジカルより先ずはメンタルから鍛え直せということか? こうなったらナースコールだけは絶対押さん!根性見せてやる!と冷や汗たらしながら耐える毎日。入院中にかなり人間不信になった。
これを読んで思い出す仲間もいるだろう。修業時代にゴール直前で「あと200もがけ」と言われてた事、「1kmで垂れるなら1200全力で行け」と走らされたあの頃と全く同じ気分だ。この1秒の長さがわかっているのか?
医療従事者と患者の信頼関係を引き裂くこの機械だけは早く卒業したい。
つづく
入院日記1
2024年1月21日 日曜日
いつも思うが、健康は失った時にしみじみ有り難さがわかるもの。そして自分の体が思うように動かない時の辛さは当事者になって初めてわかる。
現在人工膝関節全置換手術を受けて入院中です。ようやくPC開くことができるようになったので、AECが「廃業?」と勘違いされないようにできる範囲で更新します。
自転車のパーツと同じく何か一つ使えなくなっただけでも生活に不自由極まりない身体。経験上、頭>背骨や腰の中心部>下肢>上肢>末端かな?幸い脳みそはヘルメットのおかげで(たぶん)壊したことないけど、指先だけでも不自由します。内臓系はもっと大変かもしれません。
だから今回は中~低程度の不自由。将来を考えたポジティブな治療だし、日にち薬で回復する見込みがあるので楽観的です。
とはいえ麻酔から目を覚まし、朦朧としたままの数時間。徐々に感覚は戻るも引き換えに痛みは増し、体に力は入らず部分的に筋肉を動かすこともままならない。体にはチューブが数本、次から次に液体を注入されているし出してもいる。看護師さんがいないと死ぬかもしれない・・・くらいなにもできない。何度やってもうんざりする。
「普通の健康って最高だなー」「忙しい程やることが多いっていい事だ」「誰かの世話になるんじゃなく人の役に立てる時間は大事」とかいろいろ噛み締めることができる入院生活。
若くて健康で何でもできる時に「仕事なんてせず遊んで暮らしたい」とか思うのは単なる無いものねだり。アホな考えは捨てましょうね。
つづく
明日から少しお休みします
2024年1月15日 月曜日
若いうちは何でもできるから気付き難いことですが、おっさんになると日を追うごとにやりたい事ができなくなるものです。
やれるのにやらないのは自分の可能性を毎日潰していくという事。時は待ってくれません。
今思うと小学生の頃からよく転び、いつも膝に傷跡があった。怖がりのくせに「できないだろう」といわれるのが悔しくて高い所から飛び降り車椅子に乗った覚えもある。
中学の体育の授業で膝を骨折。半年以上自転車に乗れず松葉杖生活。散々周囲に持ち上げられていた頃で、子供ながらに天国から地獄に突き落とされた気分を味わった。 後に先輩を胴上げして落とす恒例行事を楽しんでいたのはその腹いせだったかも?良い子はマネしちゃいけません。
正直都合の悪い言葉は信じたくなかった。医者に「もう無理」といわれても(他にやれそうなことが思い浮かばず)自分にはできると信じ込みその道を進み続けた。この判断が吉凶を決めるのはその後の生き方次第。
おかげでその後も自転車ではよく転んだ(やっぱり)。救急車にも沢山乗ったし病院のベッドでも数えきれないほど眠れない夜を過ごした。そしてそこでも医者の意見は話半分に聞き、治ると治すと信じて行動した。
強靭な意志で努力を積み重ねてきた師匠が度重なる怪我で引退するのを間近で見て「いつ自分がそうなっても不思議はない。五体満足で選手生活を終われるだろうか」と恐怖と楽観の葛藤を繰り返す日々を過ごした選手時代。
記憶を遡って書いていると、ずいぶん自分の体を傷つけてしまったと思う。いつも意欲と制限の間で綱渡り。3歩進んでも2歩3歩下がる俺は水前寺清子状態。
そして明日から2018年以来の膝の手術に入ります。今回はサイボーグ化なので、20年後には4度目の手術が待っていますが、これまでの不自由を思うと復帰時の期待が最も大きいです。
休業中はAECのお客様、クラブのメンバーにはご迷惑をおかけしますが再開までご容赦ください。このブログで経過報告致します。
スタートしました2024年
2024年1月09日 火曜日
ここ数年の混乱は収まるどころか元日早々波乱の幕開けになった2024年の日本。クライマックスは確実に近付いていますね。
天災に事故、強権の言論統制と保身の報道規制、政府が国民の声を無視して進める憲法改正など日本が崩れていくのを感じているのは俺だけじゃないはず。
政治家の倫理問題は今に始まった事じゃないけど、過去の例から証拠隠滅が分かり切っているのに何で抜き打ち捜査じゃないんだろ?またドリルでPCに穴開けてすっとぼけられるぞ。
裏で進行中の問題に比べれば数千万の裏金なんてゴミ程度の問題だからかな?
納得いかない矛盾だらけの世界だけど、口を開くものは(目白のように?)脅される。自分らのために戦ってる人を敵だと思い込まされて非難する。俺たちを殺しにかかってる奴らに金を送り票を入れる日本人。一体どういうことだ?
そういう世界から物理的にも精神的にも逃避できる方法を考えると、まずは何より心身の健康と体力が必要かな?ということで今年は自転車で体力作りと精神修養を決意しました。
その準備で今月16日からは膝の手術のためAECをお休みします。膝の手術はこれで3回目。
「プロ選手など無理。40歳では歩けなくなる」と日本の膝の権威といわれたDr.から告知されたのに、プロ生活を含め40年以上(あくまで誤魔化しつつのレベルだけど)使えたことを考えると、如何に自転車が膝に優しいスポーツかがよくわかる。
入院中は退屈なので病室にPC持ち込み、店の再始動時期をはじめ思いつくままここで発信しようと考えています。
現実に目を瞑りたくない方で尚且つお暇がある方は、店休日中もブログ覗いてやってください。
2024年もよろしくお願いいたします
2024年1月01日 月曜日
2024年も良い年でありますように
2023年12月29日 金曜日
昨日28日をもってAECは本年の営業を終了しました。
クラブの会員をはじめご来店いただいた皆様、大変お世話になりました。一年の疲れを癒し、健康でよいお年をお迎えください。
1月は5日より営業いたします。新年もアルカンシェルをよろしくお願いいたします。
年末年始と1月の営業日
2023年12月24日 日曜日
今年の営業も残り少しとなりました。アルカンシェルは下記の通り年末年始の休業日とさせていただきます。
12月29日~1月4日 及び 1月7日
また1月16日より少しばかりの間、長年故障していた私自身の身体のパーツ交換とメンテナンスの為休業いたします。
期間はリハビリ次第で未定ですが、3週間以内には復帰し営業再開する予定です。
入院も復帰リハビリも人並み以上の経験値があるため結構自信はあります。むしろ回復後はこれまで以上に自在に動き回れるはずなので、凧の糸が切れた状態になるのではとの心配の方が勝ってるくらいです。
お客様方には大変ご迷惑をおかけしますが、長く仕事を続けるために必要と判断した休養になります。残りの営業日に力を尽くしますので今後もよろしくお願いいたします。
ボディダブル
2023年12月21日 木曜日
先月のある日、東京の映像制作会社のコーディネーターから「CM撮影に協力してもらえないか」と電話が入った。
CM撮影の依頼は今年2回目。今度は本格的に自転車で走る映像を撮りたいので格好良く走ってくれとのこと。「とにかく今日撮影スタッフとの打ち合わせに来てください」と急遽呼び出されて監督から話を聞いた。
走ると言っても大してハードなわけでもないし構わないけど、ちょっと心配なことがある。監督はなんとかなると言ってるけど大丈夫かな?
一応準備を進めた数日後に電話が入り予感的中。オーディションで決まったモデルとの身長差があり過ぎて俺じゃ駄目みたい。ほーらやっぱそうだろ?
本職モデルが自転車で走るシーンの代役(ボディダブルとかスタントダブルというらしい)だから、いくら遠目で撮ってもスタイルの違いは誤魔化せないと思ってた。プロ選手なら数百メートル離れても違いが分かる。
結局、体重は上回ってるのに身長で遥かに劣る俺は仕事を干され代役を探すことに。幸い走れる代役を見つけたから良かったものの、拝み倒しても身長は伸びないからなー。
それから数日俺は機材の準備とセッティング。本職モデルとボディダブルに演技指導。大勢の撮影スタッフの仲間に入れてもらい貴重な経験をさせてもらった。
さすがその道のプロ集団。すべてが分業で各分野の専門家ばかりなので仕事に対する意識がハイレベル。妥協を許さない人達との仕事は遣り甲斐がある。
CMは天候にも環境にも恵まれたロケで超大手メーカーの商品。スタッフもその世界一流の方々だったので期待大。公開時にはAECのお客様方と一緒に観ようと思ってます。
カッコイイとカッコワルイ対極
2023年12月16日 土曜日
競技種目によっては年俸とか契約金とも呼ぶが、青天井を夢見て己の精神と肉体の限界に挑む。「給料を貰う」とはちょっと違う感覚。(我らも賞金稼ぎを誇りにしていた)
その契約金で前代未聞の7億ドルを手にした大谷さん。しかし驚いたのはその額よりも支払い方法。97%を10年後からの後払いにしたとは!?
極端な経済音痴とも思えないので、インフレで価値が激減する可能性が高いにも関わらずこの方法を選んだってことは、彼は紛れもなく「金より大好きな野球」でベストを尽くすことを優先した。潔しとはこれ。
全く桁外れ。規格外の男は俺ら凡人の想像を絶する思考と行動力。
確かに年間2~3億あれば生活は何も困らないから、不必要といえばそう。彼にとっては史上最高額という実績で子供たちに夢を与える数字でしかないのかも。
誰もが10年後なんて生きてるかどうかも分からないし、不必要な物を背負って重荷に苦しむくらいなら身軽なほうが良いとは思うが、この年齢でそれを実践できるのはすごい。
欲に目が眩みジジイになっても裏金作りに勤しみ、本来の仕事を忘れた政治家連中よ恥を知れ。
青春は密だからの言葉通り
2023年11月28日 火曜日
コテージに別れを告げ、出遅れたものの少し飛ばせば何とかなると予定通りのコースに向かった。甘かった。強烈な北風に押し戻されスピードが出ない。伴走の車から見てて「確かにサイクリングとは言ったがこれはふざけてるのか?」と思うスピード。
サウナでのんびりの予定が「烏の行水直後にダッシュ」に変更となり、輪行バッグを積み込んだら(法規に則り)高速を走る。レンタカー2号に「もう少し急ぎたいから車間を詰めて」と電話連絡。
しかしどういう事か車間は更に開き心配でスピードが出せない。なぜだ?それでも南部のガンガラーの谷に予約ジャストタイムで到着。「車間を開けろ」と聞き間違ってたらしい。??
絶景のガンガラーの谷を堪能したら次は瀬長島へ。恋人いない男たちを連れデートスポットへ。しかも再度高速に乗るので「今度は車間を詰めてね」と伝えたはずが、トラックに割り込まれ俺の車を見失い早々にインターから降りていく2号をミラーで確認した。「なぜだ?最後のインターで降りると伝えただろ」
ロスタイム続発なのにその後も余裕をぶっかます俺と、心配性のメンバーと間でオロオロする若者の姿にニヤケながらもラスト2人目で飛行機に搭乗。ほらね。俺はギリギリを攻めても過去3度しか乗り遅れたことは無いから大丈夫。
タイトスケジュールで最終日に疲れ(心労)のダメ押しをすることで機内でぐっする眠れるように考えている(ウソダケド)。
こうして密度が濃いツールドおきなわは終わり帰路に就いた。ちなみに若者のレンチは当たり前のように荷物から出てきたらしい。
ツールドおきなわはAECがクラブ活動のメインに位置付けているイベントで、俺が沖縄に住んでいた頃からずっと親しんできた日本最大規模のレース。過去には表彰台に乗る姿も見せてもらいました。
いつかまたクラブAECから表彰台に乗る選手が出てくることを夢見ています。やる気が有る人は応援しますので、是非ご加入ご参加ください。