スポーツエイドステーション アルカンシェル/長崎県佐世保市

師弟関係

投稿日 2024年2月14日 水曜日

最近落語家の弟子が師匠をパワハラで訴えたというニュースを見て違和感を覚えた。

落語家は普通自ら頼んで弟子入りするから、弟子にしてもらっておいて師匠の指導が気に入らないと噛みついたって事かな?

その前提ならば弟子にはモノを教わる覚悟が無かったって事じゃなかろうか?指導方法は師匠次第。一度「よろしくお願いします」と頭を下げたのだから、指導が自分に合わないならその人を選んだ自分を責めるべきで、これまでの指導に礼を言って早く辞めるべきだった。

今20歳の学生で先生に殴られた子は少数だろうが、60歳で昔殴られなかった男はもっと少ないはず。それが普通なのだから憎しみを持つだけじゃなく殴る先生からも何かを学ぶ術を覚えていた。「そういう時代だから」と理由を付けて、どんな師匠からも学ぶことはあるのに自ら放棄してる。

芸を磨くために労働時間も公私の区別もなく働くことを有難いとする弟子もいれば苦痛に感じる弟子もいる。「師匠が弟子に合わせて指導しろ」なんて虫が良すぎると俺は思う。教わる資格なし。

どうせ丁稚時代に師匠の本意など理解できないし、全てを信じて従う気持ちが無ければ弟子入りなんて気持ちを持たない方が良い。自分に都合のいい所だけ教わろうなんて姑息な考えの弟子は師匠にとって迷惑でしかない。だから何度も弟子入りを断り気持ちを確認するんだろ。

伝統的な技術習得の世界に足を踏み入れるという事は「素人は黙ってやれ」ってことなんだからハラスメントなんて考えを持つこと自体、その世界に向いてない。進む道を間違っている。

師弟関係とはそういうモノじゃなかろうか?  これは判決と違う意見だから俺が異常なんだろう。間違っても俺に弟子入りしようなんて考えは持たない方が良いですね。

暗闇用心

投稿日 2024年2月09日 金曜日

おかげさまで少しずつ仕事の調子も戻り始めました。

今までできなかったことができるようになるのは楽しい。ここ数年は単に歩く事や立っている事が辛くて、他の動物なら死を待つだけの状態に近かったけど、今は違う。

40数年かけて悪化したパーツが一気に甦って機能を取り戻した。過去に歩くのが辛い経験をした人なら分かるだろうけど、普通に立ち歩く事ができる感覚はとても新鮮。これまでの苦痛が嘘のようだ。

なので調子に乗って早朝から散歩に出かけた。朝はまだ寒いと厚めに着込んだ。外はまだ真っ暗で路面の凹凸に気を付けながら暫く歩いたところだった。

駐車場から車がゆっくりこっちに向かって動き出したかと思うと、近付くに従い加速しだした。「あ、まずい!」とっさに手を振り運転手を見てアピール。

直前で止まった車の運転手も助手席の方も驚いている。「すみません!気付いてませんでした!」。窓を開け2度も謝られるので「大丈夫です」と挨拶してやり過ごしたが危なかった。病院にとんぼ返りするとこだった。

こちらも真っ暗な時間に対策を取っていなかったのが悪い。すぐに体に付ける反射材を購入し、自転車のテールランプで防御。

交通量が少なくても、歩道を歩いていても、リスクはどこに潜んでいるか分からない。これからも油断せずに行けよという暗示だったかも。

通常営業に戻ります

投稿日 2024年2月05日 月曜日

本日13時よりアルカンシェルの営業を再開し通常のペースへ戻ります。

店主が膝の手術のため休業していましたが、店内での仕事に限ればほぼ支障ないまで回復しました。幸い店内に固定バイクがあるので、リハビリも滞りなく進行すると思います。

休業中はご迷惑をおかけしました。改めまして本日よりよろしくお願いいたします。

Odds 完結

投稿日 2024年2月04日 日曜日

2006年以来長期に渡り描かれてきた競輪漫画「オッズ」がこの1月に完結を迎えた。

漫画の構想段階に作者の石渡治先生に紹介され、競輪の内部事情や自転車機材、トレーニング、選手心理など知ってることをお伝えしてきた。 高名な先生の名前は当然知っていたので全面協力。

当時俺が理事長をやっていた自転車競技普及のためのNPO法人も漫画に登場させてくれた(主人公が乗ったピストは劇中で俺が組んだ自転車)義理堅い方だ。 石渡先生からはリアリティ追及のためピストレーサー組み上げの依頼も受けてお届けし、活動の協力もしてもらった。

そんな縁もあり全巻サイン入りで送ってくださったコミックとプレゼントしていただいた先生直筆のキャラクターは、今も店頭と店内にアルカンシェルのシンボルとして輝いている。

微力ながらも長い間関わり選手引退後も競輪の雰囲気を思い出させてくれた漫画が終わるのはとても寂しい。競輪漫画としては最もよく描かれていて感情移入しやすい作品だと思っている。

後にスピンオフも出るそうなので、自転車競技に身を置く者に限らず是非全巻読んで欲しい。

2月5日(月)13時より営業再開します。

営業再開のお知らせ

投稿日 2024年2月01日 木曜日

2月5日(月)より営業を再開いたします。

3週間に渡り休養させていただき、AECのお客様方には大変ご迷惑をおかけしました。足の完全復調にはもうしばらく時間が必要ですが、着実に良い方向には進んでいるようです。

今後も変わらずアルカンシェルをよろしくお願いいたします。

入院日記10

投稿日 2024年1月30日 火曜日

手術は膝の上下の骨を削り金属のインプラントを叩き込む。これの咬み合わせ精度と骨の強度と使用環境によってその後の寿命が決まるようです。

俺が選んだ病院は、最新の手術支援ロボットを使って骨と金属を正確に取り付けることができる数少ない施設。調査の結果これしかないと思って決めた。

その後もレントゲンや骨密度検査等の定期ケアもずっとやってくれるというし、自転車で定期メンテナンスの大事さを知ってるから安心感もある。もし不具合が発生したら大事になる前に手を打ってくれるから負担も少ない。

術後は予想外にリハビリは厳しく有り難かった。この愛の鞭がなければ関節は固まり、その後の制限に大きく影響したはず。休む暇なくPTの方達が働いてくれたおかげで将来に希望が持てた。病院によって手間のかけ方がずいぶん違うらしいから感謝だ。痛かったけど。

パーツの寿命に関わる自分のマテリアルとしては丈夫な靱帯が残っていた事と骨の強さに恵まれたようだ。骨密度検査の結果「若者比124%」。骨が弱くなるとインプラントのガタつきが出ることもあるらしいからこれからも牛筋と魚たくさん食べよう。

3番目の寿命を決める要素は使用環境と頻度。これは高額な決戦ホイールのようなもので、使えば壊すかもしれないが使わないのはもっと勿体ないというやつだ。 膝に危険な動きは避ける習慣が身についているので、自分を信じて徒歩と自転車に絞って消費していこうと思う。

ついに今週の釈放許可が下りたので、営業再開に向けて調整していきます。

つづく

入院日記9

投稿日 2024年1月29日 月曜日

1日2回の屋外歩行訓練。そういえばデイケア周辺で介護士に連れられて歩く老人をよく見るが、傍から見たら杖ついてよぼよぼ歩く姿は俺も同じ。せめて胸を張って偉そうに歩けばステッキに見えるかも(ダジャレじゃなくて)。

以前車いすに乗った方から歩道の傾斜がとても辛いという話を聞いていたけど、確かに摺り足ヨボヨボだと路面の細かい凹凸も傾斜も敏感になる。危険はそこかしこに潜んでいる。

車で走ってると気にもしない路面が、自転車だととても荒れていて走り難いとか勾配があって重いのと同じようなもの。 平坦地でこれだから年取って斜面地に住むのはかなり大変だろう。

ずいぶん長い間徒歩で移動する機会が減っていたので、散歩してると新たな気づきがあるものです。何人もの杖をついた老人を見かけ、健康そうな人とすれ違うので、歩きながらいろいろ想像してしまう。

今、心無い無責任な奴に突き飛ばされたら俺はどうなる?悪意がなくてもアクシデントはあるかもしれない。 昔大腿骨を折って復帰直後に後輩が4の字固めを仕掛けてきた。「ノーノ―折れてる折れてる!」知らなかったとはいえ恐ろしい奴だ。そんな男が現在某県の代表監督をやっているけどいいのか?

そういう奴がいないとも限らないから今後しばらくは慎重な行動に努める。皆さんはAECで会っても、決してプロレス技は仕掛けてこないでくださいね。

くれぐれも労わって下さいますよう宜しくお願い致します。

つづく

入院日記8

投稿日 2024年1月28日 日曜日

いよいよ退院目標に設定した週が明日から始まる。様々な都合もあるが、今後どれだけリハビリの成果が出るかによって決まるだろう。知人からは「リハビらざる者食うべからず」と有り難い言葉をもらった。

今ではリカンベントを先に乗り出したじいさん達がおしゃべりしてる間に追越し、逃げ切り体勢に入った。俺は黙々と自分で決めたメニューをこなしている。

初めて固定バイクに乗るおばあちゃんは「自転車に乗ったことがない」という。PTの実習生も「僕も長崎育ちなので自転車乗れません」「自転車乗れますか?」と聞くので「昔乗ったことはあります」と答えておいた。

仮出所が認められ屋外歩行訓練へ。久しぶりの娑婆の空気は冷たいと聞くが確かに。でもうまい。 路面は平坦に見えても思いの他うねっていて歩き難い。普段なら気付かない僅かな下り傾斜が歩幅を縮める。 普通に歩くのって難しいな。

杖を持っていると割と車は道を譲ってくれるが、横断歩道に立っていても無視して突っ込んでくるご老人もいる。油断はできないぞ。そうだこんな時は印籠をもらいに行こう。年寄りは印籠に弱いはずだ。

散歩がてら保健所に行き例の「ヘルプマーク」を申請。ちょうど一年前に書いたあれだ。佐世保じゃ必要ないかもしれないけど、全国各地で助けてくれるかもしれない。すぐくれた。

休憩中、真っ直ぐに立つとこれまでとは全く違う感覚。そう、当たり前に両足が伸び切っているからすごく楽。従来の片足立ちとは違うから疲れる感じがない。おいおい、みんなこんなに楽してたの?

そしてちょっと歩いただけでバチバチの筋肉痛。夜はこっちが痛くて眠れなくなった。だって何年も使ってなかった部分をこれから使っていくんだから赤ちゃんみたいなもんだ。

チンバでビッコでガンニャの俺は卒業する。やりたい事をもっとやれるように、行きたい所にもっと行けるように、サイボーグとして生まれ変わる。

つづく

入院日記7

投稿日 2024年1月27日 土曜日

新たなステージ二つ目は仕事。一応社会人なので忘れてしまったわけじゃない。

体の痛みや疼きでそれどころではなく、ミスを避けるためにも我慢していた。が、そろそろ溜まる一方の事務処理を進めておかないと来月まずいことになりそう。

現場作業はともかく、今はPCがあれば結構な仕事がこなせる。むしろ自転車屋もPCがなければ全く仕事にならないくらいなので、病室で事務処理ができて本当に良かった。

いつも後回しになるブログだって毎日のように更新できるし、電動ベッドに寝っ転がったまま仕事できる。更に言えば一日3食ルームサービスが運ばれる。日頃10年に一度も計らない体温だって血圧だって日に何度も調べに来てくれるし、トイレも風呂も数歩で使えるこの環境。もしかして老人ホームに入っても十分仕事できるんじゃないか?

安静にしている時間が短くなると同時にやることが増えてきた。もうちょっと暇だと思っていたんだけど・・・  新たなことを始めるには時間圧縮で合間時間を増やすか、従来の無駄な時間の浪費をやめるしかない。それができなければ昨日と同じ明日だ。

入院中は時間の使い方も大事な復帰プラン。生活習慣の見直しにも丁度良かですね。

つづく

入院日記6

投稿日 2024年1月26日 金曜日

入院中は暇と思われがちだが、リハビリもアイシングも沢山あるし、検温、回診、食事、検査、風呂など定例義務は意外と多く、自身の動きもノロいので何かをやるにはこの合間の時間をつなぎ合わせるしかない。自主練も増やしたから昼寝もできない程忙しくなってきた。

病院での生活リズムにもだいぶ慣れたし、力の入れ処と抜き処も読めてきた。リハビリも無暗矢鱈に頑張っても無駄で、体の声を聞きタイミングが来た時にしっかりやると効果が上がる事を知っている。(なにしろ復帰のプロだから)

という訳で、身体も少し動けるようになってきた今、二つの新たなステージに入った。一つ目のリハビリではあの拷問マシーンを卒業し、リカンベントでペダリング。

最終的に拷問マシーンの限度角一杯も難なくこなせる様になり、所詮口ほどでもない機械だったと判明。まだ人間がロボットに負けるわけにはいかん。

リカンベントは空気抵抗が少なく、前傾を保てない一般人でも結構な高速で走ることができる仰向けで走る自転車。バンクで走った時はレース用バイクでないにも関わらずいいスピードが出て驚いた。あれ楽しいからいつか手に入れようかな?

これのリハビリ用固定バイクからスタート。ようやく自転車らしいものに跨がれる日が来た。

細かいことを書き出したら切りがないけど自分の自転車選手としての感覚がまだ残っていることにも気づかされた。きたぞー細胞が活性化する感覚、これからが本当の復帰(どこに?)だ。

ペダル上の足裏の感覚、クランクの長さやシートの角度、足首膝股関節の軌跡、インナーマッスルの動き・・・あらゆる部分と全体の連動に神経が巡りだす。40年以上折れ曲がっていた膝が真直ぐになった動きに感動すらあった。

今思うとこんなにバランス崩れたままで、かなりハンディ背負って走ってたな。俺って偉いわ(一応自分で褒めとく)おっさんなのに身長が2センチも伸びて別人になったぞ。

つづく

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このブログについて

スポーツエイドステーションアルカンシェルは長崎県で初めての自転車競技をメインとした会員制スポーツクラブです。

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